このアイテムが手元に届いたときの記事では"純粋にカニクロス用として使うには間違いがないのは当然なのですが、果たして日常的な使い勝手などの視点でもレビューをしたいと思っています。"と書きました。この言葉の意味を少し解説します。
純粋にカニクロス用とは?
イヌが人間を先行して走り、グイグイと引っ張ってくれる状態を想定しています。
逆に日常的な使い勝手とは?
トイレを済ませるためにスピードを落として嗅ぎ回ったり、隣を並走したり歩いたり・・・と普段の散歩でこのカニクロスベルトを使う場面や、積極的に先行して走ってくれないときのことを想定しています。
ノンストップドッグウェアのカニクロスベルトと今まで使っていた散歩用のハンズフリーベルトには大きな違いがあります。散歩用のハンズフリーベルトはウエストにベルトを1本巻くだけですが、カニクロスベルトはウエストで固定するベルトとお尻当てベルトの二階建て構造になっています。言葉で説明するのは難しいので装着した写真を見てください。
構造的にウエストベルト(2階)、リード接続カラビナと尻当て(1階)、そして足を通す部分があります。装着方法はパンツを履くように上から足を通します。ウエストのベルト、足を通す部分は調整が可能です。
さっそくリンダに同社のハーネスを装着、リードも同社のバンジータイプを使用。カニクロス世界チャンピオンと完全に同じ道具で揃いました。さっそくこれで走ってみます。
先行するイヌの推進力がリードを通じてカニクロスベルトに伝わります。普段使っていた散歩用のハンズフリーベルトではそれがウエストを引っ張るので意識してランニングフォームを維持しないといけませんでした。しかし、このカニクロスベルトは牽引力がお尻のベルトに伝わります。そのお尻にあたる部分が1本のベルトではなくメッシュ状の広い面積になっているので、お尻全体を押してくれるような感じになります。さらにウエストベルトのようにフォーム維持に力を使うこともなく、自然と足が回るようになるんですよね。想像はしていましたが、その効果は想像以上でした。
当たり前ですが、純粋にカニクロス用のベルトとして、メーカーの言う通りどんなレベルでも効果を実感できるデザインだと思います。
しかし、イヌが先行してくれない場合は写真のようにベルトが垂れ下がってきて、ループ部分が太腿に接触します。結局は写真のカラビナ部分を手で持って走ることになります。普段の散歩でイヌが左右にノーズワークをするときも散歩用のハンズフリーベルトであればウエストに緩く巻いているだけなのでイヌがいる方向に回転してくれるのですが、カニクロスベルトは足を通す構造でくるっと回転はできません。(伝われ!w)
NON-STOP DOGWEARのCANIX BELTを装着、同社のバンジー、ハーネスを使い、アクションカムをチェストマウントして、自宅から公園まで自走して走った映像をYouTubeにアップしました。
これまで書いてきたような日常的な散歩では使いにくいってことが伝わると思います。例えばこの部分ではリンダがトイレを済ませるのにノーズワークをしているので手でリードを持っています。この場面のようにリンダの姿が見えていない時も手でリードを保持しています。ここから公園に入りリンダが喜んで走るようになるのですが、そうなるとこのカニクロスベルトのデザインが優れていることを実感できます。
【結論】
このNON-STOP DOGWEAR3点セット全てに言えるのですが、カニクロス用としては最高だけど、普段の手ぶら散歩でも使えるような中途半端さは持ち合わせてはいません。ハードコアな製品です。完全に競技用の道具。それを理解して世界最高の道具を手に入れるのであればお勧めです。購入は日本に代理店がないので、メーカーから直接購入できますよ。